ぱらりーそーしー日記

タイトルに特に意味はありません。子どもの造語がかわいかったので、タイトルに使いました。本、子育て、映画、旅行等。たまにしか投稿しませんが…

第164回芥川賞候補作を読み終わった

ついに第164回芥川賞候補作を読み終わった!

よく読むのはSFとマンガで、「文学」はあまり読みません。(文学の定義って何なのかな)
なので、芥川賞とか直木賞とかあまり興味がなかったんだけど、大森望氏と豊崎由美氏の「文学賞メッタ斬り!」を聞いたり読んだりするうちに、そういう楽しみ方もあるんだな、おもしろそうだなと思って、候補作を読んでみることにした。

芥川賞にしたのは特に理由はなく、なんとなく芥川賞候補作5作の方が興味を持てたから。

まず候補作はこの5作だった。読んだ順に載せてます。

旅する練習

旅する練習

 
小隊 (文春e-book)

小隊 (文春e-book)

 
コンジュジ (集英社文芸単行本)

コンジュジ (集英社文芸単行本)

 
母影

母影

 
推し、燃ゆ

推し、燃ゆ

 

 「文学」って言うと、なんだか難しそうな感じがするし、実際にそういうのもあるけど、この5作は、「文学」という言葉に構えながら読んでみると、拍子抜けするくらい読みやすい。
いろんなことを丁寧にすくっている(表現している)とは思うけど、意外と普通の本、普通のお話という感じだ。(質が普通だと言っているわけではない)

自分のことを棚に上げて、偉そうに、「みんな、もっと気軽に読めばいいのに」と思うけど、そこそこ読まれているんだろうな。特に受賞作とか、よく売れているみたいだし。
(人口の何%…とかいうことは考えない)

全部の作品がそうかわからないけど、時期が時期なので、新型コロナウイルスが直接出て来たり、その影を感じたりするのは、さすがに今の小説だった。

芥川賞を受賞した宇佐美りん「推し、燃ゆ」はたしかに立派な作品だった。芸術に作者の年齢は関係ないとは言っても、大学生でこんな格の高い感じがする文章を書けるのかと驚いた。見えている世界、感じていることの描写も丁寧だし。すごいなあ。

私的芥川賞は乗代雄介「旅する練習」だった。
結末があのようで泣ける話というだけだったら選ばないけど、何と言うか、以前に書いた投稿のように、書くということが胸に迫るものがあった。

paraly-sorcy-diary.hatenablog.com

 さて、次の芥川賞の時にはどうするかな。出たばかりの本を買うとお金も結構かかるしな(笑) それに見合うものはもちろんあるんだけど、読みたい本が多過ぎて困っているのもあって。

もっと文学を読むことを人に勧めといて、終わりがそれかよって感じですね。