ぱらりーそーしー日記

タイトルに特に意味はありません。子どもの造語がかわいかったので、タイトルに使いました。本、子育て、映画、旅行等。たまにしか投稿しませんが…

パルミラへ向かう

 Tさんに再び別れを告げて、セルビス乗り場へ向かう。

 昨日、宿の兄ちゃんにアラビア語で書いてもらったバス・ステーションの名前(ハレスタ)をセルビスの運転手に見せてはハレスタ行きのバスを探してうろついていると、またもや1人のシリア人が“May I help you?”と聞いて来て、ハレスタ行きのセルビスをつかまえてくれた。
 中東とかアラブの国と言うと怖いイメージがあるかもしれないけど、親切な人が多いよなあ。

 ハレスタに着くと、まず税関のようなゲートがあり、カバンを開けるよう言われ、中をチェックされた。
 ハレスタには民間バス会社のオフィスがたくさん並んでいる。バスも、トルコほどじゃないけど、まあまあきれい。
 何軒か回ってPANという会社がパルミラまで100SP(シリア・ポンド)と一番安かったので、そこを使うことにする。

 ここでも客引き合戦がすごいわけだが、困るのは英語を話せる(自称)という人達だ。謙遜なんてことはしない文化なのか、自信ありげに「英語を話せる」と言う。でも、話し始めてみると、ほとんどしゃべれなかったりする。それはこっちも同じではあるんだけど、せめて数字くらいはまともに言ってくれないと、バスの時間が間違ってたら困るじゃないか…

 11:00発のはずだけど、いつまで経ってもバスが来ない。受付のまたもや愛想のないお姉さんに聞くと、あれだと指し示してくれたのが、カルナック(国営)のバス。わけがわからん。

 今回のバスのルートは砂漠をつっきるようなルートだ。

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パルミラへの道中

 高さ20mほどの木がわずかに生えているだけの荒野、そして木の全く生えていない茶色い山がずっと続く。礫砂漠だ。そんな中でも、たまに羊の放牧をやっている人がいる。水気が全くなく、荒涼とした大地。実に魅力的だ。「アラビアのロレンス」だ。

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パルミラへの道中

 3時間ほど走ると、遠くにオアシスが見えて来る。木はたぶんナツメヤシだろう。その木立の間から遺跡が少し見えて来る。少ししか見えなかったのだが、この時点でもうその素晴らしさを感じさせられる。

 バスは遺跡の中を通る道路を走り、バス・ターミナルに着く。降りると同時に、タクシー、ホテルの客引きがわんさと寄って来て、遺跡を前に高まる気持ちにちょっと水をさされた感じ。

 まっすぐメイン・ストリートを進むと、一軒のレストランで、日本人に声をかけられた。イスタンブルのムーンライト(ドミトリー)で会った日本人夫婦と、初めて会うもうお一方だ。
 レストランで一緒にチャイを飲んで、ホテル情報を聞き、ウマイヤド・パレスに向かった。一番安そうな150SP(3$くらい)の部屋にした。

 

1999年1月のある日