ぱらりーそーしー日記

タイトルに特に意味はありません。子どもの造語がかわいかったので、タイトルに使いました。本、子育て、映画、旅行等。たまにしか投稿しませんが…

パムッカレの石灰棚へ

宿に荷物を置いて早速石灰棚へ向かう。このパムッカレ村はボアズカレ村と同様、小さな村だ。ペンション、観光客向けのレストラン、旅行会社…寒々しく感じるが、そりゃ冬だし、シーズン・オフなんだし、仕方ない。

石灰棚からパムッカレ村をのぞむ

入場料は学生なら50万TLだった。もう目の前に白い石灰の山が大きく広がっている。普通の砂利道を登っていくと、途中からだんだん砂利が白くなり、やがて足元は真っ白になる。石灰棚を流れ落ちる温泉の水に含まれるカルシウムが少しずつ結晶化して、この大きな石灰の山肌ができたらしい。ところどころテラス状になって水が溜まっている。段々畑や秋芳洞を想像すればいい。

しかしもう少し登っていくと、ほとんどの棚には水がない。石灰棚の上のホテルが大量に水を消費した結果、水が枯れつつあるという。愚かな話だ。水が流れていない棚は色がつき、汚れているし、このままではこの奇妙な景観もおしまいだ。困ったことだ。


そのままそんなことを考えながら登っていくと、遠くからツーリスト・ポリスのおじさんがこっちを向いて笛を盛んに吹いている。どうやら「靴を脱げ」と言っているらしい。何のことやらわからず登っていくと、周りの外国人観光客はみな裸足だ。どうも棚を傷つけないように靴を脱がないといけなかったようだ。でも下から上がってくる分にはそんな注意書きはなかったんだよと思いつつ、謝りつつ、靴を脱いだ。

石灰棚は大きく、奇観だしなかなかたいそうなものだが、やはり水が流れてないと今一つだ。水のない棚でおっちゃん達が修復作業をしてるのを見るのも一興と言えば一興だけど。オフ・シーズンに、水を止めて、順に整備しているのかもな。

 

1998年12月のある日