ぱらりーそーしー日記

タイトルに特に意味はありません。子どもの造語がかわいかったので、タイトルに使いました。本、子育て、映画、旅行等。たまにしか投稿しませんが…

2023年5月に読んでよかった本

5月に読んだ本を振り返ると、主にマンガを読んでいたみたい。

 

「たまむすび」でブルボン小林さんが紹介されていました。
ボーイズ・ラブをきっかけに出会った女子高生と70代のおばあちゃんの、穏やかで優しい「青春」の話です。まだ2巻までしか読んでいませんが…

ん?、待てよ…ここで2巻を紹介しているということは、もしかして既に1巻の紹介を載せているのかな…ま、いいや。

 

マンガではない本は結局これ1冊しか読まなかったのですが、これがとってもよかった。
狭い家なので本は基本的には電子書籍で読んでいるのですが、これは紙の本も買います。

シンガーソングライターのルースは、バンドとともに全米各地を回ってライブを開いているのですが、ある街でのライブを最後に、アメリカ全土でライブは開かれなくなります。人の集まる場所でテロが多発し、また同時にひどい感染症も流行して、一定以上の人数が一箇所に集まるのは禁じられたためです。ルースが出演したライブは、ライブ禁止前の最後のライブとなりました。

で、人々はどうやって生活しているかというと、フーディーと呼ばれるもの(VRゴーグルみたいなもの?)を付けて仮想空間で仕事をし、買い物をし(スーパー・ウォリーというAmazonみたいな会社が、頼んだものをすぐドローンで運んで来る)、これまた寡占的な企業が仮想空間で開くライブを見たりしています。
そのスーパー・ウォリーで働くローズマリーは、転職して、仮想空間ライブに出るミュージシャンを発掘する仕事につきます。

そして、地下ライブハウスで音楽活動を続けていたルースと出会い、閉塞感の強い時代に抗う新しい時代への歌が始まります。

作者のサラ・ピンスカーは自身もバンドをやっているようで、そういった人ならではなのでしょうか、生演奏のよさがよく伝わって来ました。

演奏の歓び、理想と現実の狭間での悩みなども描かれていて、ルースがやっているロックに限らず演奏する人は勇気づけられるかもしれません。

パンデミックSFに分類されるのでしょうが、これは新型コロナ前に書かれた本だというのもちょっと驚きです。

ぜひ手に取って、高らかに歌われる新しい時代への歌を聴いてみてください。