先日、小澤征爾さんが亡くなりましたね。そう遠くなくこういう日が来るのはわかっていましたが、それでもやはりちょっとショックです。小澤征爾さん指揮の演奏を聴くと音楽が活き活きとしているように感じられて、また、音が瑞々しく感じられて好きです。
小澤征爾さんは若かりし頃、ヨーロッパで指揮の勉強をしたくて、貨物船に乗せてもらって渡航したそうですが、そういう修行時代の話が書かれた著書「」も、わくわくしながら読みました。
NHKだったかで、小澤征爾さんがタングルウッド音楽祭で若手の指導をしているところをやっていましたが、あれもよかったな。
今頃はあっちの世界で、仲のよかったチェリストのロストロポーヴィチと一緒に演奏したりしているんでしょうかね。 今までありがとうございました。ゆっくりおやすみください。
このようにクラシック音楽が好きで、大学生の時はオーケストラに入って演奏も楽しんでいたわけですが、そもそも自分はどうやってクラシック音楽を好きになって行ったのか。
親もいくらか好きだったようで、家ではよくクラシックが流れていました。ピアノ曲が多かったような気がします。
そうして環境的に耳にはしていましたが、はっきり「これはおもしろい」と思ったのは、小学校の音楽の授業で聴いたスッペ作曲の「軽騎兵序曲」でした。
軽騎兵が馬を走らせているところはほんとにそんな感じがするし、途中は戦友を亡くしたのかたしかに悲しげな感じがするし、そしてまた走り始めて…というような先生の解説を聞いて、「絵もないのにほんとにそんな感じがするわ!」と魅了されたのでした。「スッペ」って変な名前とか思いつつ。
で、家で親にこの曲の入ったレコード(そう、当時はレコード)をねだったのでした。普段はほとんど何かをねだったりしない子が珍しく何かをねだったと思ったらそれがクラシックのレコードで、親も驚いたことでしょう。
すぐに買ってくれてそれを繰り返し聴き、そのうち軽騎兵序曲だけでなく、同じレコードに入っているスッペ「詩人と農夫」なんかもいいメロディだなあと思いながら聴くようになったのでした。ジャケットは緑色ベースの絵だったように思いますが、残念ながら検索しても見当たらないな。
そして次の小学生時代の山はサン=サーンス「動物の謝肉祭」でした。
コントラバスが弾く「ゾウ」はほんとにゾウっぽいし、「水族館」はほんとに水中みたいだし、「化石」はほんとに骨の音みたいで楽しいし…と、すっかり気に入りました。
「動物の謝肉祭」といえば、小澤征爾さんの盟友(と言っていいのかな) 山本直純 指揮・古今亭志ん朝 語り・日本フィルの録音が最高に楽しいですよ。私の知る限りではデジタル音源化されていないようで、残念ですが。
お話とか具体的な何か(「動物の謝肉祭」でいえば動物など)が音楽で見事に表現されている様に魅了されたんでしょうね、当時の私は。