盆の休みには普段は読めない本をじっくり読もう、というような言葉をよく聞きますが、あまり読めませんでした… 帰省したり、帰省先からさらにどこかに出かけたりして。
以前にも紹介したこのシリーズ、好きなシリーズでしたが、読み終わっちゃいました。
表紙も絵も「今時(いまどき)」な感じではないので、すぐに手が伸びる本ではないかもしれませんが、ぜひ手に取ってみてください。いいですよ。
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少し前に話題になっていたこの本を、ようやく読み始めました。
話題になるのも納得です。おもしろくて手を止めづらい、寝不足誘発系の本でした。
主人公ヴァイオレットは、書記官を目指していましたが、司令官でもある親によって、軍事大学の騎手コースに放り込まれます。この世界のこの国では、ドラゴンと人間の騎手が絆を結び、騎手はドラゴンに乗って戦います。歩兵などもいるので、ドラゴンの騎手は現代なら戦闘機乗りといったところでしょうか。
この軍事大学は何でもあり。ドラゴンの数は限られるので、騎手になるため同期を殺して排除するのもありです。DUNEシリーズのサルダウカーを連想させます。
また、学園生活を描く部分はハードコア・ハリーポッターといった感じでしょうか。(ハリーポッター、読んだことないもので)
主人公ヴァイオレットが過酷な学園生活をどう生き延びていくか描かれ、また隣国との戦いなど取り巻く状況も少しずつ明らかにされていきます。隣国との境界に張られた結界が時々弱まるといった謎も。
やがて実戦形式の訓練もあるわけですが、その中で隣国との戦いに隠された大きな秘密も明らかになります。
ドラゴン騎手の物語というとファンタジーあるいはSFではお馴染みの設定かもしれませんが、軍事大学生活の過酷さ、反乱を起こした人達に対する弾圧など、新鮮に、また、そういう展開か!と驚かされたりしながら読めました。下巻の終わりで明らかになる隣国との戦いの背景には唸らされましたね。
これからの秋の夜長の読書にいかがでしょうか。まだ全然暑いですけど…


