ぱらりーそーしー日記

タイトルに特に意味はありません。子どもの造語がかわいかったので、タイトルに使いました。本、子育て、映画、旅行等。たまにしか投稿しませんが…

再びのアレッポで

 今日は大して予定していることもない。

 同宿の日本人が100$札の偽札をつかまされて困っていた。触ってみるとツルツルだし、すかしは本物とは違うというか薄過ぎて無いようなものだし、本物の100$札と全然違うけど、他の札に混じっていたら気づかないな。100$というとこちらではかなりの大金だし、今まで出会うこともなかったけど、高額紙幣には要注意ということだな。

 100$札の彼も外出したし、こちらはもう1人の日本人と民間バス・ターミナルへ行ってみた。その場所を教えるためだ。彼はデリゾールへ行く予定なのだが、あいにく日没に間に合うバスがなく、ツーリスト・インフォメーションに行って列車の時間も調べることになった。ユーフラテス川で夕日を見たいから、日没に間に合うことが重要だそうだ。

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アレッポの街

 一段落して彼とは別れ、まずアレッポ城の方へ闇チェン屋(両替屋)を探しに行く。もう手持ちのシリア・ポンドがあまりないから。ところが、今日に限ってさっぱり闇チェン屋が声をかけてくれない。しょうがないので、スークの中の土産物屋で両替を頼むことにした。

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アレッポ城

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アレッポ城の周り この辺でよく闇チェン屋に声をかけられたのだが…

 ある土産物屋でカフィーヤ(アラファトが被ってるようなもの)を見つつ、1$=52SPで両替してもらった。ただ、この店のオヤジはかなりしつこく、強引にカフィーヤを売ろうとする。無理矢理持たせようとしたりして、ひどく不愉快な気分になった。カフィーヤも、ものがよくないし(よければ買ってもいいかと思ったが)、きっぱり断ってこの店を離れた。カフィーヤは別の店で買った。

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アレッポ城

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アレッポ城

 帰りに、宿近くの、Tさんから聞いた雑貨屋で6等(最高等級)のオリーブ石鹸を買う。1kg=200SPで、6つ買った。最高級の200SPはシリアではちょっとした金だが、日本円にするとわずか500円だ。

 ホテルに戻った後、フィルムを買って、街に出て写真を撮る。

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街のチキン屋

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アレッポの街並み

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アレッポの街並み

歩き疲れると、グラン・モスクの中庭で休む。ここは心落ち着く場所だ。

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グラン・モスク

 夕食は、これもシリア最後だなと思いながら鶏の丸焼きを食べて、菓子屋に行ってみる。菓子(ターキッシュ・ディライトみたいなの)を2つ買って、写真を撮っていいかと聞くと、えらい騒ぎになって驚いた。

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お菓子屋で

 怒られるかと思いきや、むちゃくちゃ愛想よく、「オレが撮ってやるからお前は写真に入れ」とか「写真を送ってくれ」とか。(帰国してからちゃんと送った。お礼の手紙も来た。)
 そのうち店員じゃない人もやって来て、何を言ってるのかと思うと、どうやら「ブルース・リー」と言っているらしい。カンフーの真似をしてあげると喜んでいた。リアル「深夜特急」だ。結構都会であるアレッポでこんな経験をすることになるとは、うれしい驚きだった。

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アレッポの街の夕日

 もう一つ驚きがあった。菓子屋からホテルへ戻る途中、ハマで一緒だったMさんに会ったのだ。ハマにいると思ってたのに、お互いに驚いて、こちらのホテルでしばらく話をし、夜12:00頃にホテルまで送って行った。何かと予想外のことが起こって、おもしろい一日だった。

 

1999年1月のある日