ぱらりーそーしー日記

タイトルに特に意味はありません。子どもの造語がかわいかったので、タイトルに使いました。本、子育て、映画、旅行等。たまにしか投稿しませんが…

デリゾールでユーフラテス川を見る

デリゾールに向かうべく、カルナック(国営バス)のオフィスへ向かった。

カルナックのオフィスに着くと、そこでは50歳前後に見える人が、前夜のレストランにいたタクシーの運転手と値段の交渉をしていた。この運転手、結構な額を要求しているので、少し不安になる。そこでとりあえず声をかけて話をした。途中で「うるさいから出て行け」とオフィスのお姉さんに言われながら。

そのおじさんはエジプトでガイドをしていたそうで、こっちは初めてだそうだ。
パルミラについて知っていることを教えたりしつつ、カルナックのバスを待った。やっとバスが来て、(理由はわからないけど)なかなかチケット売ってくれなかったお姉さんもチケットをやっと売ってくれ、バスに乗り込み際におじさんとアドレスを交換して別れた。

バスはまたもや砂漠の中をひた走る。今回の砂漠は山が少なく、まったくの平原だ(起きてて見た範囲では)。そういえばイラクとの国境に近いとこに向かってんだもんな、などと思う。
そして、どうでもいいことだけど、今回のバスは車内にハエが多過ぎるよ、まったく!

予想より早くデリゾールに着いたのはいいんだけど、着いた場所がどうも予想と違うようだ。勝手にバッグを運んでバクシーシを取ろうとする子どもから荷物を取り返し、同じバスに乗ってた日本人とともにホテルを探しつつ歩き始めたが、街の中心まで結構遠かった…
途中で大学生らしき人たちに道を聞いたり、その辺の店の兄ちゃんに案内してもらったりした挙句、やっと目的のダマス・ホテルにたどり着いた。

宿で一休みした後、この日本人のお兄さんとは別れて少しスークで買い物をし、それから目的のユーフラテス川に向かった。

f:id:doromechan:20210721232644j:plain

ユーフラテス川の夕日

世界史の最初の方に出て来て、誰でも知っているユーフラテス川。この川を見るのが、この街に来た目的だ。
鉄橋を渡って行く。イメージでは砂漠というか荒野の真ん中を流れる茶色い河だったが、実際には思ってたよりかなりきれいな緑色の河だった。

f:id:doromechan:20210721233025j:plain

ユーフラテス川

川幅は(関西の)淀川くらいだろうか。川岸には、また中洲にはたくさんのヤナギ類やアシのような植物が生えていた。水も滔々と流れている。

f:id:doromechan:20210721233630j:plain

f:id:doromechan:20210721233339j:plain

ユーフラテス川

川岸のベンチで日の入りを待つ。
夕日が川面に照り、とても美しい。何枚か写真を撮ってから、橋の上からまさに太陽が沈んでいかんとするところを眺めた。

f:id:doromechan:20210721233434j:plain

ユーフラテス川

太陽は赤く輝きながら対岸の木々の間に沈んでいく。その上にたなびく薄雲の上端は金色に輝き、また太陽の光が放射状に筋を作って伸びている。そして多くの鳥が群れを作って飛んでいく。

f:id:doromechan:20210721233548j:plain

ユーフラテス川

この旅もあと10日弱となった。もう1週間と少しもすれば、私も機上の人となって、あの雲の上を日本へ向かって飛んで帰らなければならない。

 

1999年1月のある日