ぱらりーそーしー日記

タイトルに特に意味はありません。子どもの造語がかわいかったので、タイトルに使いました。本、子育て、映画、旅行等。たまにしか投稿しませんが…

アンカラ アタテュルク廟

 今日はまずツーリスト・インフォメーションに向かった。オトガルから来たときと反対にゲンチリッキ公園の中を抜け、メトロに乗ってクズライに着いたのだけど、そこでえらい失敗に気づいた。パスポートや財布を忘れたのだ。泊まってる場所が場所なら致命的になりかねない。慌てて今来たルートを戻る。
 息を切らしながらホテルの5階(日本風に言えば6階)に上がった。あった!助かった。イヤな目に遭わずに済んだ。前にも近いことをキャフタでやりかけた。心しなければ。

 そんなハプニングはあったけど、アクサライMeltepeで降りると、すぐツーリスト・インフォメーションは見つかった。ここのツーリスト・インフォメーションはやたらと立派で、土産物なのかいろんなものが並べてある。高級なオフィスという感じだ。でもお高くとまった感じは全くなく、スタッフは英語を話すとても愛想のいい人だった。
 目的は2つあった。1つはドミトリーのあるホテルを知らないか聞くこと、もう一つはボアズカレへ行くよい方法を知ることだ。
 ドミトリーの方は、やさしく止した方がいいと言われた。ボアズカレは2つのバス会社を教えてくれた。やはりスングルルで乗り換えねばならないようだ。人の良さそうな笑顔を見せるスタッフのおじさんに礼を言って、ツーリスト・インフォメーションを後にした。

 次に向かうはアタテュルク廟だ。入り口で衛兵に止められ、「チャンタチャンタ」と言われる。何のことかわからずとまどったが、どうもバッグの中を検査させろということらしい。衛兵とはいっても徴兵中なのか、機嫌のいい兄ちゃんで、日本語でチャンタのことは何と言うかなんて聞いてきたので教えてあげ、お互いに「チャンタチャンタ」、「カバン、カバン」なんて言いつつ詰め所を出た。

 廟本体までは少し歩くが、道の両側には木が植わり、車の音も遠く静かになり、気持ちのいいところだ。自分がもし大きな墓を作る(られる)なら、ピラミッドみたいなのより、こういう公園のようなものがいいな。ま、そんなことにはならないし、別に墓は要らないと思ってるけど。

 さらに歩いて行くと、道の途中にも衛兵がいる。今度は“How are you?”と声をかけられた。トルコ語で「イイイム(元気です) スィズ ナスルスヌズ(あなたはお元気ですか?)」と返してみると、笑って「サー オルン(ありがとう)」と言ってくれた。ガイドに書いてあるのと違って、割と気さくなようだ。

 獅子の像が両側に並ぶ道を通って、回廊に囲まれた広場に出る。

 その広場の一面が巨大なローマの神殿風の廟になっており、その中にアタテュルクの棺が納められている。廟の対面には2代大統領イスメット・イノニュの墓がある。

アタテュルク廟

 

 トルコではどんな店にもアタテュルクの肖像画があり、おまけにこの廟だ。大した崇められようである。一体どんな人物だったのだろうか。

 

1998年11月のある日