ぱらりーそーしー日記

タイトルに特に意味はありません。子どもの造語がかわいかったので、タイトルに使いました。本、子育て、映画、旅行等。たまにしか投稿しませんが…

アスクレピオン

 前回終わりで「もう歩きたくない」と言いながら、荷物を置くと、早速アスクレピオンへ向かった。アスクレピオンは医療センターだったそうだ。

paraly-sorcy-diary.hatenablog.com  宿からしばらく西へ歩くと、やがて「アスクレピオン 1km」の看板がある。その方向へ歩いていくと、トルコ軍の基地や演習場らしき施設につきあたる。銃を持って立ってる兄ちゃんに「メルハバ」と声をかけると、気軽に返事をくれ、アスクレピオンの方向を教えてくれた。演習場の向こうにアスクレピオン(ペルガモン王国の医療センター)が見えている。こんなにひっついてていいのかというほど軍の施設と隣り合っている。アスクレピオンへの道中に「写真を撮るな」なんて看板があるわけだ。

アスクレピオンに至る「聖なる道」

 アスクレピオンでチケット・ブースのおっちゃんにGOカードを見せると、何だかわからないがタダで入れてくれた。
 トンネルを通って、遺跡へ進む。

アスクレピオンへのトンネル

 このトンネルは聖(医療センター)と俗(外界)との境界になっているそうだ。現代と違い、この時代の「医」は信仰と密接な関係があったらしい。

アスクレピオンへのトンネル

  あまり大きくはないけど、いかにもギリシャ(ローマ)っぽい遺跡だ。遠く、より高い山の上にアクロポリスが見えている。トルコにはやはりカッパドキアのようなものを求める人も多いようだけど、こういった遺跡を歩くのもとても楽しい。2000年ほど前にはアレクサンダーの将軍クシマコスによって築かれたこの街、この場所で人々は笑い、食べ、生活していたと空想するのは愉快だ。そして2000年後自分がここにいると。


 30分ほどアスクレピオンにいた後、雨がぱらつき始めたこともあって、街へ戻った。2、3の買い物を済ませ、荷物を置いて食事に出る。特にすることもなく、ゆっくり時間をかけて洗濯をした。
 雨は少し強くなった。明日はアクロポリスへ登る予定だ。何とか止んでほしいもの。

 

1998年12月のある日