ぱらりーそーしー日記

タイトルに特に意味はありません。子どもの造語がかわいかったので、タイトルに使いました。本、子育て、映画、旅行等。たまにしか投稿しませんが…

2024年1月に読んだ本から

人が書いている書評ブログを読んでいると、「自分ももっとうまく書いてその本の魅力を伝えられて、誰かがその本を手に取ってくれれば」とか思うものの、そううまく書けないし、それにこだわっていると書けなくなるしで、とりあえずは適当に書くことにした。

1月に読んだ本(1月に出た本ではありません)から紹介しますのは、3作品です。

ほんとに悲惨極まりない。一度きりの人生なのに。しかも、その戦争は侵略者と戦うわけではなく、侵略する側だったんだから、より一層虚しい。

戦争のリアルに目をつぶって(自分は行かずに済むと思ってるのか)勇ましいことばかり言ってる奴は、この本に出て来るメンツのために兵を無駄死にさせる(玉砕させる)上官連中と何ら変わらないのでは。

「夏の炎の竜」で、以前のような世界に戻りはしないものの、落ち着きを取り戻したはずなのに、何かおかしなことが起こっている。魔法はあまり使えないし、巨竜が支配しているし、暗黒騎士団も勢力を伸ばしている。そこへジャンヌ・ダルクのような少女が現れるが、果たして何者なのか。

ここまでシリーズを読んで来たものには辛い描写も多いけど(前作で多くの犠牲もありつつ大団円を迎えたはずなのになんでそんな世界になってるんだ、とか)、シリーズ最終作にふさわしい壮大で、やがて悲しきなよい物語だった。
(馴染みの人たちもいっぱい出て来るよ)

ファンタジーが好きなのもあってか余計に「ダンジョン」で「飯」?何だそりゃ、と思ってしばらく読まないでいたのですが、不明を恥じています。

考えてみれば九井諒子さん作品なんですから、「何だそりゃ」なはずはありません。まだシリーズ全巻は読んでいないのですが、ファンタジーの新鮮な切り口でもあって、これはいいです。

クラシック音楽、聴きはじめ

先日、小澤征爾さんが亡くなりましたね。そう遠くなくこういう日が来るのはわかっていましたが、それでもやはりちょっとショックです。小澤征爾さん指揮の演奏を聴くと音楽が活き活きとしているように感じられて、また、音が瑞々しく感じられて好きです。

ebravo.jp

小澤征爾さんは若かりし頃、ヨーロッパで指揮の勉強をしたくて、貨物船に乗せてもらって渡航したそうですが、そういう修行時代の話が書かれた著書「」も、わくわくしながら読みました。

NHKだったかで、小澤征爾さんがタングルウッド音楽祭で若手の指導をしているところをやっていましたが、あれもよかったな。

今頃はあっちの世界で、仲のよかったチェリストロストロポーヴィチと一緒に演奏したりしているんでしょうかね。
今までありがとうございました。ゆっくりおやすみください。

このようにクラシック音楽が好きで、大学生の時はオーケストラに入って演奏も楽しんでいたわけですが、そもそも自分はどうやってクラシック音楽を好きになって行ったのか。

親もいくらか好きだったようで、家ではよくクラシックが流れていました。ピアノ曲が多かったような気がします。

そうして環境的に耳にはしていましたが、はっきり「これはおもしろい」と思ったのは、小学校の音楽の授業で聴いたスッペ作曲の「軽騎兵序曲」でした。

軽騎兵が馬を走らせているところはほんとにそんな感じがするし、途中は戦友を亡くしたのかたしかに悲しげな感じがするし、そしてまた走り始めて…というような先生の解説を聞いて、「絵もないのにほんとにそんな感じがするわ!」と魅了されたのでした。「スッペ」って変な名前とか思いつつ。

で、家で親にこの曲の入ったレコード(そう、当時はレコード)をねだったのでした。普段はほとんど何かをねだったりしない子が珍しく何かをねだったと思ったらそれがクラシックのレコードで、親も驚いたことでしょう。

すぐに買ってくれてそれを繰り返し聴き、そのうち軽騎兵序曲だけでなく、同じレコードに入っているスッペ「詩人と農夫」なんかもいいメロディだなあと思いながら聴くようになったのでした。ジャケットは緑色ベースの絵だったように思いますが、残念ながら検索しても見当たらないな。

そして次の小学生時代の山はサン=サーンス「動物の謝肉祭」でした。

コントラバスが弾く「ゾウ」はほんとにゾウっぽいし、「水族館」はほんとに水中みたいだし、「化石」はほんとに骨の音みたいで楽しいし…と、すっかり気に入りました。

「動物の謝肉祭」といえば、小澤征爾さんの盟友(と言っていいのかな) 山本直純 指揮・古今亭志ん朝 語り・日本フィルの録音が最高に楽しいですよ。私の知る限りではデジタル音源化されていないようで、残念ですが。

お話とか具体的な何か(「動物の謝肉祭」でいえば動物など)が音楽で見事に表現されている様に魅了されたんでしょうね、当時の私は。

クラシック音楽聴き始めー小学生編でした。次は吹奏楽部に入った中学生編かな。いつのことになるやら、わかりませんが。

何冊目の「銀河鉄道の夜」かな

例えばヨーヨー・マはバッハの無伴奏チェロ組曲を何度か録音していますし、グレン・グールドは同じくバッハのゴールドベルク変奏曲を何度か録音しています。彼らにとってその曲は、汲めども尽きぬ泉という感じなのでしょうか。

 

ますむらひろし氏が宮沢賢治銀河鉄道の夜」を何度もマンガで描いているのも、もしかしたら同じことなのかもしれません。

brutus.jp

 

ますむら版「銀河鉄道の夜」で私が最初に読んだのは、こちら。(手元に写真がないもので…)
小学生の時に父が買って来たものです。「幻想四次元」でしたかそういう不思議な世界を感じさせる装丁、紙質などが好きでした。今でも大事に持っています。

aucview.aucfan.com

 

それから、これも持っているように思います。出ると気になって買っちゃいまして。
同じ本を何度も買うなんて…と思われるかもしれませんし、自分でもいくらかはそう思いますが、演奏が録音時期によって違うように、ますむら版銀河鉄道の夜もまた違うんですよ。

 

そして、先日はこれを買いました。こちらもきれいな装丁ですね。中にもカラーページが結構あります。

 

あらためて読んでみると、あらためてすごい作品だなと思いました。詩的な美しい言葉、言葉にしきれない心の動き・あり様を感じさせる表現、濃い死の気配がある一方で希望も感じさせたり。

 

また、ますむらひろし氏の絵が原作の魅力をさらに引き出してくれているとも思いました。実は原作より先にますむら版銀河鉄道の夜を読んだり、りんたろう監督の映画「銀河鉄道の夜」を見たりしたので、もうすっかり宮沢賢治ますむらひろしは分かち難くなってるところがありはするんですけど。

 

銀河鉄道の夜」といえば、「銀河鉄道の父」もとてもよかったです。
主人公は宮沢賢治ではなくて、宮沢賢治の父親です。子どもがまだ小さい時に読んだのですが、父親とはこういうものかと心に刺さりました。自分はこの小説の宮沢政次郎(宮沢賢治の父)みたいになれるだろうか、と。

銀河鉄道の父

銀河鉄道の父

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どんな本を読もうか、あるいはどれだけ読めるか

SFやファンタジーをよく読んでいるけど、今年はこんな読書目標でも立ててみようかな。
「立てる」じゃなくて「立ててみようかな」いう緩さですが。目標なんて立てるもんじゃない、その時におもしろそうと思ったものをただただ読むのだ…という気がすることもあるし、緩くていいのです。

文学とジャンル分けされる作品で、まだ読んだことのない作家の作品を、国内・海外1作品ずつは読む。

誰がいいだろうな、日本人なら柴崎友香、海外ならポール・オースターとか読んでみようかな。後者については、こちらの記事を読んだところだから。

honzaru.hatenablog.com


哲学の本を1冊は読む。哲学者自身が書いた本(「悲劇の誕生」とか)じゃなくていいので。

学生の時は実存主義に惹かれたからそれを読むか、現代哲学に行くか、はたまた古い方へ振ってカントとかかな。
何を読むにしても、西研さん、竹田青嗣さんあたりの本を選んでおけば間違いないでしょう。例えばこれには学生の時に大いに力づけられました。

 

もちろんSFやマンガもたくさん読む。

ブクログに「読みたい」で登録している本(これらのジャンルに限らない)がもう1000冊を超えています。SFやマンガに限りませんが。
増え続けているから、死ぬまでには読み切れないでしょう。残念といえば残念ですが、幸せなことなのかもしれません。

気軽に書いてみた

はてなブログのタグに「純日記」というものがあるのを知った。ねじまきさんという方がMastodon週刊はてなブログの記事を紹介しておられて。

mstdn.jp

こういうのもいいかもしれないな。「ちゃんと準備しなくちゃ」とか思い出すと、やっぱりなかなか書けなくなっちゃうし、気軽に「純日記」を書くのもよさそう。徒然なるままに。

というわけで…

去年から今年への年末年始は散々だった。家族が順に新型コロナになって。
3年ほど罹らず、周りの人から「えっ、まだなったことないの?」とか驚かれたりしていたけど、ついに遅咲きデビューとなってしまった。

おもしろかったのは(いや、しんどかったけど)、家族の中で症状の重い・軽いに特徴があったことだ。

  • 私と私によく似ている子 → 2日間ほど、高い熱でしんどい思いをすることになった
  • 配偶者と配偶者に似ている子 → 午後に発熱したものの、一晩寝た翌朝には平熱になっていた

同じウイルスに対しても反応が全く異なったわけだ。遺伝子のなせる技なのかな。
パンデミックもののSFか何かで「70億人くらいいれば必ずそのウイルスに耐性がある人がいて…」てなことを読んだことがあるのを、体が楽になってから思い出した。

新型コロナといえば、これがおもしろかったな。各地で個々に取り組んでいた人たちが、やがて繋がり大きな力を発揮し…と、ドキュメントなんだけど、まるで映画のようだった。

この本の中では日本の対応は評価されている。評価といえば、こんな記事もあったりして、私は専門家じゃないしわからんけど、政府はもちっと尾身氏を評価(感謝や褒賞)すべきなんじゃないかと思ったりはする。

gendai.media

地震にあった方の生活がなるべく早く楽になるよう、地震や飛行機事故で家族を失った方の悲しみが少しでも癒されるよう願いつつ。