2021年に読んだ(「出版された」ではありません)SFで印象に残ったのは、これらの本でした。思えば、SFばかり読んでいたような気がします。
前シリーズについては以前に書いたような気がしますが、異星人との戦いを兵站の面からもしっかり書いた異色作、かもしれない。前シリーズでは明かされなかった異星人と戦うことになった理由も明かされます。
「シドニアの騎士」「BLAME!」、そしてこの「人形の国」、同じ言葉が出て来ますが、同じ世界の話なのかな。(ファンの方の間ではそんなこと、とっくにはっきりしているのかもしれませんが)
独特の世界ですね。絵も好きです。
■劉慈欣「三体III 死神永生」
科学的に遥かに進んだ異星人と知恵で戦う前2作もとーってもおもしろかったですが、3作目になって時間的にも空間的にも一気にスケールが大きくなります。睡眠時間減ること間違いなしのおもしろい作品。このIIIで完結です。
■半村良「岬一郎の抵抗」
現在の日本で顕著になっている問題がこの作品でも描かれており、全然進歩してないなあとため息が出ます。
と言っても、それは作品中で起こる出来事の話で、作品自体はすごくおもしろいですよ。最後の突き放し具合はすごいと思いました。
3巻まであります。
■山下和美「ランド」
どこでこの作品を知ったか忘れてしまいましたが、「天才柳沢教授の生活」の山下和美さんがSFを書いておられて、驚きました。
■稲井カオル「そのへんのアクタ」
このギャグというのか、登場人物たち、特に百福、芥、古賀のやり取りは自分の好きな感じだったのか、笑い、救われた気分になりました。
あちこちで女性の生きづらさを目にし、想像以上なんだなと思うこの頃ですが、この作品もそういったテーマもあるのでしょう。
そういえば、SFではないのですが、「男しか行けない場所に女が行ってきました」にも女性の生きづらさが書かれていました。
SF編は以上です。
自宅が決して広くはなく、本の置き場所に困り、最近は電子書籍を買うことが多いです。そのせいか、最近、紙の本を大人買いしたいという衝動に駆られます。というわけで、紙の本へのリンクばかり張りました。