ぱらりーそーしー日記

タイトルに特に意味はありません。子どもの造語がかわいかったので、タイトルに使いました。本、子育て、映画、旅行等。たまにしか投稿しませんが…

2023年9月に読んでよかった本

2023年9月に読んでよかった本のご紹介です。
いつも書いていますが、9月に出版された本の紹介ではありません。あくまで、私がたまたまこの時に読んだ本の中から、気に入ったものをご紹介しています。

はたして年内に今年分を載せられるのか?

出版社のマンガ雑誌編集部を軸にして、編集者、作家、書店員、印刷所…と本に関わる様々な人々を描いて来た物語がついに完結。あたたかい物語でした。

出版に限らず、パフォーミング・アーツとか映画とか創作に関わる人には多かれ少なかれこの作品に描かれているような思いがあるんじゃないかなあ。そういった人への応援・励ましにもなっていると思います。

「三体」シリーズの前日譚。といっても、同じ登場人物も出て来ますが、直接的に繋がっているわけではありません。そういう点では、前日譚なのでこの作品の方が「三体」3部作より時間的に前ですが、先に「三体」を読んだ方が楽しめるような気がします。

「三体」同様、「なんだ、そりゃ」な発想に始まって、科学者が仮説と検証を繰り返すという科学のプロセスを経て、壮大なスケールの事実が判明すると同時に情緒もしっかりという劉慈欣節がおもしろく、これも寝不足の原因になったのでした。

SF書評家(という紹介でいいのかな?)の冬木糸一さんのブログも、よかったら読んでみてください。
《三体》三部作の前日譚にして科学と兵器開発の関係をテーマに据え壮大なスケール性を持ったSF長篇──『三体0 球状閃電』
http://huyukiitoichi.hatenadiary.jp/entry/2022/12/31/080000

オペラに特に歌いもしない役で出たことがあるのですが、その時の演出家の方の姿勢や仰っていたことを思い出しました。
作品をとことん突き詰める姿勢とか、「何かを表現しようと思っているだけではだめで、それをお客様に伝えるにはどう体を動かすべきかを考えないといけない」「お金を払って夢を見に来ているお客様に現実を見せることは許されない」といったようなことです。
この巻も、そういったことを思い出しながら、胸が熱くなりました。